大量インプット

大量インプット

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大量のインプット(リスニング・リーディング)は英語を流暢に使いこなせるようになるために最も重要なことの一つです。
これがあるとなしとでは基礎的な部分で大きな差が出ます。
ただ単にフレーズを覚えてそれを使えれば充分、という人にとっては大量のインプットは必要ありません。
ただし、臨機応変にスピーキングやライティングを用いてネイティブの人と英語でやり取りをできるようになりたいと思っているのであれば、ここを避けて通る道はないと思っていただいたほうが良いと思います。
これは多くのpolyglot(ポリグロット=多言語を習得している人)も重視している点です。


インプットがアウトプットを生む

まず一番重要なポイントを述べます。
アウトプット(スピーキング・ライティング)はインプット(リスニング・リーディング)なくしてありえません。そしてアウトプットできるものはインプットしているものに依存しています
これはフレーズをただ単に覚えるようなスタイルにも当てはまります。
ということは、より流暢に、そして臨機応変に英語を使いこなしたい場合、大事なのは大量にインプットをすることであると分かります。
インプットしていないものは出ません。

アウトプットの内容は基本的に色々なものを組み合わせているだけ。難しく考える必要はない

ちょっと母国語を例にとって考えてみます。
恐らくほとんどの読者の方が日本語を母国語としていると思いますので、日本語を例に挙げます。
例えば、私がここに書いている文章。ここに書いているものはコピペではありません。私が考えながら書いています。
しかし、言い回しの部分部分細かいところを分解してみると、大抵どこかで誰かが言っていたことや、書いていたことと同じものが見当たります。
具体例を挙げます。
「今日は天気が良いから動物園に行ってきた。楽しかった」
というフレーズがあったとしましょう。
頭から見ていくとまず「今日は」というありきたりなフレーズがあります。
続いて「天気が良い」と、これまたありきたり。
「から」うん、しょっちゅう見ますね。
「動物園に行ってきた」聞いたことのあるような言い回しですね。
「楽しかった」三歳児でも言えますね。
何を当たり前のことを。。。と思われているでしょうか? もう少しお付き合いください。
それでは次の英語での簡単なやり取りを見てみます。

CONVERSATION

I’m going to Costco with my friends to buy some meat for tonight’s BBQ. Wanna come along?

Sure! I’d love to!!

はい。ここで述べていた内容を読んで意味が分かった人と分からなかった人もいたのではないでしょうか。
意味はざっくりと訳すと
「今夜のBBQのためにお肉を友達と一緒にコストコに買いに行くんだけど。一緒にくる?」
「もちろん!喜んで!」
みたいな感じです。
そこで、上記のフレーズをもう一度見ていただきたいと思います。
色々言っていますけど、よーく部分を見ると、どこかで見たことがあるような言葉がたくさん出ていることに気づくと思います。知らない単語もあるかもれませんが。
「I’m going to」なんて定番ですね。「with my friends」や「to buy」「some」「meat」「for tonight」・・・等々
要するに私が言いたいのは、フレーズなんて誰かが既に言ったことを自分なりに組み合わせてオリジナルなものにしているだけである、ということです。

自分に合ったレベルのものを大量にインプットする

インプットがないとアウトプットするための元の素材がありません。
だから大量インプットが大事なんですね。
ただ、がむしゃらにやっても意味がありません。自分に合ったレベルの物を大量にインプットすることが重要であります。
これは具体的にいうと、例えば音声を聞いたとき95%くらいは理解できるもの。あるいは本を読むのであれば、1ページに書かれている内容のうち95%は理解できるもの。これくらいのレベルのものが自分に合っているものになります。

人によっては児童書に戻ることになるかもしれません。
でもそれでもいいのです。
とにかく、ほとんど分かる内容のものを大量にインプットしていくことによって基礎をきちんと作るのです。
そして徐々にレベルを上げていくのです。
考えてみてください。
中学校から英語の勉強を始めた人と、英語を母国語として育った人には大きな差がいくつもあります。
そのうちの一つが単純な英語に接してきた時間です。
英語圏の子供たちは、小さいうちに単純な英語に大量に接してきているのです。それは周りの親などが子どもに語るときに子どもが理解できるように単純な表現をたくさん使ってきたことにもよります。これが基礎・土台を作っているのです。
あなたが母国語を流暢に使いこなせている理由も、幼少期に限った話ではありませんが、大量インプットが背景にあるのです。

自分に合ったレベルのもの(できれば興味のあるもの)を見つける努力をする

自分に合ったレベルのものを見つけるのって以外と大変だと思います。
しかしそれを見つけるのも学習のうちだと思った方が良いです。
とにかくここは努力を惜しむところではなくて、努力を費やすところであります。
リーディングであれば直接本屋に足を運ぶのです。リスニングであれば、色々な人に良さそうなものはないか、と聞いて回ったり、ネットを駆使して探すのです。
ここの努力は絶対に惜しまない方が私はいいと思います。

ただ聞けば/読めばいいわけではない。きちんと内容に注意を払う

自分に合った内容を見つけてきたら今度はいよいよ、実際に聞いたり、読んだりするフェーズに入ります。
そこで重要な点があります。
それは内容に注意を払うということです。
これについては以下の記事でも触れていますのでご参考までに

英語の聞き流し?いやぁ、そりゃちょっと・・・

毎日継続する

インプットは毎日の継続が大事です。
一週間に一回4時間リスニング/リーディングをやるよりも、毎日20分やったほうが効果的です。
これに関してはより詳しく後日記事をアップします。

塵も積もれば山となる

何事も継続が大事です。
塵も積もれば山となる、と言われていますね。
大量インプットを始めたばかりの頃は、ぐんぐん伸びる感覚があると思います。
しかししばらくしてくると、アウトプットを意識的に行っていないと、なかなか目に見える効果は見えにくくなってくるときもあります。
そして場合によっては大量インプット事態の意味を疑うようになることもあるかもしれません。
ところが、インプットしたものは自分の中にどんどん確実に蓄積されます。
目に見える効果が見えにくい時期がもし合った時には次の例えを思い出してください。
飛行機が離陸するとき、離陸をするまでは全く上昇しませんね。しかし、きちんと滑走路を加速していればいずれ離陸します。大量インプットは飛行機をどんどん加速させているようなものです。最初は全然上昇しないから目に見えた変化が分かりにくいときもあるかもしれません。しかしいずれ離陸します。その時あなたの英語はぐーんと向上していることでしょう。